Design

デザインは、頭に浮かんだ言葉、キーワードを
ひたすらノートに書くことから始まる。
そしてそこからイメージを膨らませる。
いきなりスケッチを描くことは、あえてしない。

それは「どこかで見たカタチ」や
手慣れたセオリーに囚われないための道であり、
ひとつひとつの形やサイズの意味をとことん考えるための手段。
人がごく自然に「きれいだ」「心地よい」と感じる
そんな「無意識」の領域までもデザインしたい。

理論と感覚、右脳と左脳をバランスよく使い、
思考は深く、アウトプットはシンプルに。
デザインは、いつもふたりの自分が葛藤するような作業。

Leather

身近な信頼できる相手、顔の見える相手と、
ものづくりをしたい。
その思いはレスデザインの原点。
国内で1000年以上の歴史を誇る革づくりの本場として
いまも革職人の誇りを語り継ぐ播磨地方。

ここにレスデザインのパートナーであるタンナーたちがいる。
水漬けから始まり、なめし、染色、乾燥、仕上げ
数えきれない工程が、ひとつひとつ丁寧に行われていく工房。

使用する革は、表面加工をしない「素上げ」にこだわる。
傷もシワも革本来の表情がそのままだから、
一枚一枚すべてが違う。
そして使う人の暮らしの中で、
さらに味わいを深めてゆくのがいい。

Fabrication

理想の革と、デザインのアイデア。
そこに鞄職人の手が加わって初めてバッグが形になる
神戸と大阪にあるパートナー工場の職人たちも
10 年来の付き合いになる人たちばかりだ。

一枚の革から、バッグのどこにどの部分を使うかを見極め、裁断
革の厚みをコントロールする「革漉き」と呼ばれる作業では、
商品の使い勝手にもっともふさわしいよう、微妙に漉き加減を変える。
縫製のミシンを操る手元にも、熟練の技が光る。

時にはデザイナーの要求と職人のプライドがぶつかり合うこともある。
それでも、「まだ誰もやっていないこと」を追求する
レスデザインの挑戦には、絶対に彼らが欠かせない。

代表/デザイナー 下田 真史

Self-Introduction

「人付き合いの苦手な性格を克服するショック療法」として学生時代に始めたバッグ販売のアルバイトを通じて、接客だけでなく展示会でのバイイングの現場などを経験し、バッグデザイナーとの出会いを数多く得る。

その後、バッグのデザイン・製造を手掛けるメーカーでデザイナーとして活躍し、2011 年に大阪にて独立。
オリジナルブランド 「-Less」と「alto.」 で、クラフトマンシップの光るものづくりを追求している。

少年時代から、「常識」「普通」という表現に違和感を覚えてきたというアンチ気質を武器に、新たなデザインの地平線を切り拓くべく、日々試行錯誤中